2012.03.09 頑是ない歌

文鳥と文鳥お気に入りのバッグ。
新しいノートパソコンになりました。
セットアップに手こづらなかったので、よしよしと思っていたら、
長年使っていたソフトがWindows2007では使えないことが判明。
いちおう、ワードでもバックアップは取っているけれど。
愕然。あぁ。Windows98以来ずっと使えていたということが奇跡なのか。
あきらめ悪く、あれこれやってみましたがダメ。
気がついたら、ものすごく時間がたっていました。
ふと目をやると、思い切り眠そうな文鳥がこっちを見てました。
ため息ついてるみたいに、羽をふくらませてブルっとします。
「ぎゃあ、ぎんちゃん、もうこんな時間!!」
大慌てで、籠に戻して覆いをかけました。
この新しいパソコンを買った日、秋葉原から歩いて
万惣フルーツパーラーでホットケーキを食べるつもりでした。
ビルの耐震工事のため閉店してしまうと聞いて足をのばしたのです。
誰も考えることは同じらしく、
あまりに長蛇の列だったのであきらめました。
震災の影響はいろんなところに波及しています。
こういう古いビルが沢山ある神田の風景が好きだったのに。
なんだか、唐突に
中原中也の「頑是ない歌」という詩を思い出しました。
此の先まだまだ何時(いつ)までか
生きてゆくのであらうけど
でも、そう書いた詩人本人は
その先、あまり長くは生きなかったのでした。
考へてみれば簡単だ
畢竟(ひっきょう)意志の問題だ
なんとかやるより仕方ない
やりさへすればよいのだと
思ふけれどもそれもそれ
「意志」ってなんだろう。
何かをあきらめ、何かをあきらめない。
「意志」とはそれを決めることなのか。
生きてゆくのであらうけど
遠く経て来た日や夜の
あんまりこんなにこひしゆては
なんだか自信が持てないよ(中原中也の「頑是ない歌」)
翌朝文鳥は、寝不足なのにいつもの時間に起こされ
とってもご機嫌ななめでした。ほんとにごめん。

在りし日の歌―中原中也詩集 (角川文庫―角川文庫クラシックス)
(1997/06)
中原 中也
関連記事 in my blog: ホットケーキの思い出
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