2011.12.08 遠い日の歌がきこえる

遠い日の歌がきこえる
(冨山房 1986/11)
ローズマリー・ハリス 作 越智 道雄 訳
ローズマリー・ハリスの「遠い日の歌がきこえる」を
最近読み返しました。
以前読んだとき、あんまり面白いと思わなかったはずなのに、
なぜだかずっとこころに残っていました。
原題はThe Seal-Singing
富山房で出版された本で、今はもう絶版です。
アザラシのいるスコットランドの島で
休暇をすごす高校生のキャトリーヌとトビー、
そこにミランダという同じくらいの歳の女の子が現れ
島に伝わる、「ルーシーの伝説」が蘇る・・というミステリアスなお話し。
愛憎というにはもっと淡い
でも野性的なこころの葛藤。
「ミランダ」という名前や、キャリゴン一族という名前に
シェークスピアの「テンペスト」が思い浮かびます。
スコットランドとアザラシを検索語にして
出てくる画像を見ると、
寒そうですが、きれいな風景がみつかります。
そのイメージを頼りに想像力を広げるせいか
以前に読んだときよりずっと面白く読んでいました。
自分が登場人物たちの17歳という歳から
遥かかなたにあると、
「遠い日」のうっとしいほどの「思い」と
「面倒くささ」も、ふうんという感じです。
関連記事 in my blog: 遠い日の歌 テンペスト
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