2018.07.21 あの家に暮らす四人の女

あの家に暮らす四人の女
(中公文庫 2018/6/25)
三浦しをん 著
野口 奈緒子 カバー画
ただいま夏休みの旅行中です。
旅行中に読もうと持ってきた文庫本、もしかしたら
(すごく荷物を減らしたいので)
旅先で本とはお別れするかもしれないと、
出かける前に文鳥とデジカメしてきたのが上の画像。
ところが行きにすっかり読み終えてしまった上に、
きっと持って帰るぞ、というくらい大切な本となってしまいました。
ジャケ買いしてほんとによかった。カラスありがとう。
カラスが出てきたときは
えっ、このタイミング?と思ったけれど、ほんとうに。
なんというか、感謝したい気持ちになる小説でした。
実は「三浦しをん」のことを男性だとずっと思っていて、
しかも松田龍平にそっくりな人を思い浮かべていました。
あんな癖のあるような胡散臭いような男の人が、
あまりにも女性のこころの機微が分かっているので、
なんてすごい、なんてすごいんだ
と最後まで感心しながら読んでいたという
とんちんかんな読者でした。
杉並生まれで人生の大半を杉並で過ごしているのに、
杉並を故郷のように感じたことがない自分ですが、
なんだかもろもろ
懐かしい気持ちになってしまいました。
「四人の女」は「細雪」を念頭に置いた設定になっているので、
「細雪」を読んでいるといっそう面白いかと思います。
読んでいなくても
声をあげて笑いそうになるくらいな面白さと
静かに心が解放されるような面白さの両方があります。
谷崎潤一郎の「細雪」では、自分は鶴子に似ている
ような気持ちで読んでいましたが、
この小説では、雪乃だなぁと思いました。
「さびしさ」とは、と考えたとき
また読み返してしまうだろうと思います。
関連記事 in my blog: 細雪, 科学館の思い出
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