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空飛ぶ色いろnatsuno07

ようこそ! 
本に関すること、日々のこと、いろいろです。
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文中敬称略とさせていただきます。
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author: natsuno07 ♀
絵を見ることが好き。 読書が好き。文鳥が好き。
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2020.06.14  ぎん色いろ色ー1ヶ月 


P6120406.jpg
2011-06-12 Gin
(5か月くらいのぎんちゃん、水浴び直後。
グレイの羽がまだ残っていました。)

うちの文鳥が旅立って1ヶ月が経ちました。
春頃にはもしかすると、10歳まで生きてくれかもしれない。
そんな期待を抱かせるくらい元気な様子でしたが、
本当は、いろいろ身体が効かなくなっているのに、
がんばって生きていたのだなと思います。
換羽期がきても羽が抜けなくなり、
飛べる距離はどんどん短くなって、
着地に失敗して、バササっと落ちていることがよくありました。
片足を上げて頭をかきかきするのに苦労していたし
餌を食べるのにも時間がかかっていました。
肩にくちばしをうずめて寝るスタイルができなくなっていました。
そのように、シニア文鳥として弱っていきましたが、
ひどく患っていたわけでもなく天寿を全うしてくれました。

ぼおっとしていると
どんどん時間が経ってしまいそうなので、
撮りためている画像の整理をにとりかかりました。
最初はつらかったですが、
だんだん、その瞬間瞬間の姿に
元気づけられます。
代り映えのない日常が
かけがえなく感じられます。

夜覆いをかけた鳥かごに声をかけると
キューキューと鳴いて答えてくれたのが
今はとても懐かしいです。


関連記事 in my blog: ぎん色いろ色ーネムノキが来た



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2020.06.08  はな子さん、はな子さん。 


IMG_4355.jpg
(1993年3月歌舞伎座舞台写真、文鳥の置物はショカ庫さん作)

2月の自粛要請が出た頃
野田秀樹の「演劇の死」ということばが話題になっていました。
頭によぎったのは、野田秀樹と同い年の
18代目中村勘三郎のことでした。

歌舞伎座建て替え後
新しい舞台に立つことのなかった勘三郎。
以前にも書きましたが、
彼が踊った「娘道成寺」は心に焼き付いています。
「娘道成寺」も「勘九郎(当時)」も
初めて観た時のことです。

「娘道成寺」は、「タンゴ・冬の終わりに」の
戸川純の歌ではないですが、
「あなたを思いすぎて
変わりはてた、わたしの姿」
になりゆく白拍子、花子の踊りです。
春、桜の花の下「萌え」な輝きを放ちながら、
春の突風のように暴れてふわっと消えていきます。
踊る人によってさまざまな魅力が展開しますが
あの時の「娘道成寺」の花子は忘れがたいです。

たった今死んだ人を演じた役者が
生きて舞台のセンターで拍手喝采を浴びる
逆に演じていた役者が亡くなっても
長く心に生き続ける
舞台を見たくなるのは
「死」への明るい「抵抗感」があるからかなと
思ったりします。

2017-03-12-IMG_9768.jpg
2017-03-17 Gin


関連記事 in my blog: 冬至だとか、鼠小僧のはなし, 娘道成寺,
光の時代ー Le Temps de Lumiere, 魂のすみか


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2020.06.05  工場物語とベティ・デイビスの瞳 


kojo_.jpg
2017-3-17 Gin

「工場物語」を見たのは、まだ10代のころでした。
6月、雨の駒場小劇場、とメモが残っているものの
大半のことは覚えていません。
キム・カーンの「ベティ・デイビスの瞳」が
使われていたと思うのですが、
「まことむすびの事件」も、
先日ブログ記事を書くので戯曲を読み返すまで
柄本明が演じていたのが
永野ではなくて殺しに来る男の方だったと
思い込んでいたりしていたので、
あまり自信がありません。

ではとっておきの、きらきらまばゆい話をしてあげよう

というハルノスケのセリフのあとの場面転換で
「ベティ・デイビスの瞳」が
流れたと思うのです。
ジャングルジムのように組み立てられた鉄骨があって
役者の動きがぴたっと止まって
ゆっくりと暗転していく中
この曲のイントロが流れてきた・・
そんな風に記憶しています。

ともかく、「ベティ・デイビスの瞳」を聞くと、
この頃のことを一気に思い出します。
芝居を観たのは駒場でしたが、
下北沢あたりの風景が目の前に広がります。
自分は工場物語に登場する犬たちのように
「朝スッキリ」の缶詰的なものを欲しがり
深く考えることもなく、あちこちで芝居を見ていました。
「不思議大好き」とか「おいしい生活」とか
この頃のCMで使われた言葉も「工場物語」には出てきます。
「深くものを考えなかった」自分でしたが、
今になってみると
「とっておきの話」や
「きらきらまばゆい話」の数々を観ていたんだなと思うのです。


関連記事 in my blog: なにか、きらめくものを思い浮かべて,
 まことむすびの事件


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2020.06.01  工場物語ーThe Factory Romance 


kojo2_.jpg
2017-3-30 Gin
工場物語
(1983/4/1 新宿書房)
如月小春

この戯曲集には、「工場物語」と「光の時代」の2作が載っています。
以前に「光の時代」について書きましたが、
コロナ感染症に世界中が翻弄されている今読むと
どちらもものすごく響く作品です。

工場物語は身動きがとれなくなっている
二つの人影のシーンから始まります。
それはあたかもコロナで動きを止めた都市のようです。
そして一人がもう一人を励ますために
「我を忘れるような話」を始めるのです。

ミノルとハルノスケの
「はな子さん」をめぐるラブロマンス。
『<少女と犬>型都市を記述する試み』
という但し書きもついています。

<少女と犬>型都市?なんだそれは?
物語りはところどころわかったり
全くわからなかったりしながら進んでいきます。
夢みたいな商品を次々に作ってしまう
胡散臭く、剣呑で、危険な工場。
混とんとしながら物語を追っかけて行くと
ゲームの中で疲労困憊しながら
くりかえしバーチャルな街へ出ていくような
感覚になってきます。
よく知っているような
まるで知らないような
表面的なようでいて、奥深くまで入り組んでいる
そしてもう一度冒頭の
身動きできなくなっている人影のセリフが
「そういえば・・」
というように、蘇ってきます。

その時僕たちは思ったよね
この街はほんとは工場なんだってね。


そして最後のセリフはいったい誰に、何を呼びかけているのか
よくわからないのですが
でも響くのです。聞いた瞬間に惹かれる音楽のように。
犬の遠吠えのように。

都市よ!老いたる都市よ!

関連記事 in my blog: 光の時代ー Le Temps de Lumiere


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