空飛ぶ色いろnatsuno07

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2017.10.18  おらんだ帽子 



おらんだ帽子
(新潮社  1977/10/10)
三浦 哲郎 装画 下田 義寛

先日、「探検バクモン」で横尾忠則が
亡き愛猫をレクイエムのような気持ちで描いている
芸術至上主義に芸術のためではなく
ただ猫への愛のために描いているという話をしていました。
入院中に描かれた猫の絵は、目の前にある点滴の管や
薬袋などと一緒に描かれていて、
しなやかさと温かい感触が伝わってくるようでした。

猫といえば、
「バラの構図」で、トムも描いていました。
その猫を愛する女性(トムに絵を描くことをすすめた牧師館の娘)が、
猫を失った時見せた悲しみの表情
それをトムは画家の目で記憶しています。
そして死ぬ直前にトムがつぶやいたのは、その猫の名でした。
晩年、その女性は「トムを誰よりも愛したのはわたしでした」と語っています。

三浦哲郎の小説もまた
画家が自分の妻や子供をモデルに絵を描くのに似ていると思います。

最近、短編集の「おらんだ帽子」を読みました。
オランダに旅行した作者が、ヘルペスで入院した母親に
帽子を土産に買ってくるという話です。
作者がアムステルダムでみつけた帽子は、
日本の女性には少し大きめです。
その帽子を目深にかぶって日向っぽっこをしている母親を
少し遠目にながめているところで物語は終わりです。
東北訛りのある母親が「オラんだ」と言ったのは
「自分のだ」と言う意味で
それがたまたまオランダ土産の帽子であったという、
そう書いてしまうとそれだけの話ですが、
少し笑っているような、泣いているような、
肉親を見舞う人間の切なさが伝わってきます。

この物語は、もうひとつの「木靴」という物語ともつながっています。
母を見舞う前に、見舞っている別の親戚。
もう余命いくばくもないと言われている人を見舞ったとき思い出している
完成されなかった木靴の話。
故郷へ戻ると、病院のはしごになってしまう中年、
描かれている夕方過ぎの病棟の雰囲気や、
ばったり出会う若い親戚の様子
こまやかな描写に描き出される光景は、
ただ「愛のために描かれた」
レクイエムのような物語だと思うのでした。

関連記事 in my blog: A Pattern of Roses, 
金田一温泉 ユタと不思議な仲間たちの舞台

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2017.03.05  おりえんたる・ぱらだいす 


Oriental Pradaise_
おりえんたる・ぱらだいす
(文藝春秋 1971/4/20)
三浦 哲郎 著 (装幀 河内 正之)

おりえんたる・ぱらだいすは1945年の敗戦を迎えた日本、
地名は蜂ヶ谷市となっていますが、
おそらくは八戸市を舞台にした物語です。
八戸といえば、大きな漁港に響くウミネコの声のイメージでしたが、
実際行ってみると、三沢に近く
当時は、米軍兵士が多く訪れた町だったようです。

物語は二部に分かれていて、
一部が「おりえんたる・ぱらだいす」
二部が「おふぇりあ昇天」
それぞれが独立した短編小説で、登場する人物は同じです。
一部では、終戦直後の蜂ヶ谷市の赤十字病院に
産婦人科研修医として派遣された青年の
とまどいと、その病院の世話にならざるを得ない人々の生き様が描かれます。
「パンパン」という言葉の意味がわからない研修医に、
「それぐらい知っていてください」と不機嫌に言う看護師。
予防したり、検査したり、治療したり、延々と続く医療行為。
その向こうに、娼婦にならざるを得なかった戦災孤児の少女
特攻隊の生き残りとして酷いうつ症状に苦しむ兵士
強姦や略奪、偏見や蔑み、
相変わらず暴力に支配された日常があります。
混乱のさなかの人々のスナップショットを
次々に掲示板に張り出していくようなそんな描かれ方をしています。

二部は、米軍相手の娼館を営む女の物語です。
火事で焼ける娼館を前に
「空襲、空襲、退避、退避」とつぶやいていた娼婦が
突如「お母さん」と叫んで火に飛び込んでいくラストなどは
作り過ぎかというという気もちょっとしましたが、
戦災孤児の多くが、空爆で親とはぐれた子供たちであり、
親が火に巻かれたのを目撃したというトラウマをもつ子供であり
今もなお、こういう子供たちがいることを考えれば
もっと現実は壮絶でしょう。

この小説は三浦哲郎が「ユタと不思議な仲間たち」を書いたのと同じ
1971年に出版されています。
ユタは1971年の小学生ですが、
1945年には著者の三浦哲郎の方が小学生でした。

関連記事 in my blog: 八戸の三浦哲郎文学碑, ユタと不思議な仲間たち, ドールズタウン

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2012.10.17  英雄の書-赤い本のいざない 



殺人を犯し、失踪する兄の部屋で、悲嘆にくれる少女の耳に
古びた「赤い本」がささやきかけます。
少女と「本」は、多くの古い本が集められた別荘に向かいます。
そして少女は兄を見つけるため、
「英雄の書」を「鎮める」ミッションに挑むことになります。

結末の「びっくり」は早いうちに予測できてしまったし(帯のせいか?)
「ヒロイズム」から「戦争」が生まれるというような考えには
一理あるけれど、それだけじゃないだろうという感じもあって、
宮部みゆきが江戸を舞台に書いた小説、
「震える岩」や「天狗風」のような
ストーリ展開の方が自分は好きでした。

「天狗風」では、朝日に真っ赤に染まる空が印象的で、
この「英雄の書」では、青空が印象的です。
空は、宮部みゆきにとっては「裁き」のイメージなのかな。
「天狗風」のネコの鉄、みたいな和みキャラで、
ねずみのアジュが登場してきます。
このアジュは「赤い本」の化身でもあり、最後は行方不明なので
またどこかで少女と再会する物語がありそうです。

本だらけの別荘、
思い描くその場所は、やっぱり赤い本の出て来る
絵本の「きんぎょ」の図書室と似たイメージなのでした。

英雄の書 (新潮文庫)
(2012/06/27)
宮部 みゆき


関連記事 in my blog: きんぎょ,  震える岩


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2012.07.02  1Q84  


去年の夏に読もうと思って買ったBook1、
どうにも先に進まなかったのに、
先週、なぜかスイッチが入って、Book3まで読了しました。
歩いてトンネルの途中まで来たところで、
ぞわっとして、走りだしたというような感じ。

「人間というものは、結局のところ、遺伝子にとっての
ただの乗り物であり、通り道にすぎない」
と主人公が語るシーンがBook1にあります。
「遺伝子にとっては、人間が悪だろうが善だろうが
関係ないかもしれないけれど、人間はそれを考えざるを得ない」
とも言います。

主人公の女性の青豆という名に、
生物の授業に出てきたメンデルの法則の、
エンドウ豆の「青、黄」なんてのを思い出しました。
科学の最先端を行く人ほど、
神の存在を感じるというような話を聞きますが、
地下鉄サリン事件を起こした集団は、いったい何を信じていたのか?
最近、指名手配犯がつかまったりしたので、
改めて考えてしまったりするのでした。
えんどう豆の青、黄の数を調べる実験も実験ですが、
もしこの世というものが、大きな実験棟だったら
・・・・・・・・・・
なんてことを考えはじめると、とても息苦しくなってきます。

時間を気にするウサギのあとを追いかけたアリスのように
「殺人の時間」に「間に合わない」と慌てる青豆のあとにくっついて
1Q84の世界にやってきてしまいました。
Book3の最後で、看板が逆向きになっていたのは、
ひょっとして次なる「鏡の国」に紛れ込んだから?
でも文字が鏡文字にならないのは変か。
(Through the Looking-Glass, and What Alice Found There
=鏡の国のアリス)

けっきょく、
リトルピープルも空気さなぎも、何がなんだかわからないし
しんどいけど、やっぱり1Q84の続きが出版されたら
読むだろうなと思います。

1Q84 BOOK 1
(新潮社 2009/05/29)
村上 春樹

関連記事in my blog: ホタル祭り,   It's a only paper moon


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2011.11.28  家守綺譚  


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家守綺譚 (新潮文庫)
(2006/09)
梨木 香歩

先日、停車中の電車の窓から四ツ谷駅の土手に
カラスウリの実のような形の緑の実を発見しました。
後日、赤く色づいているか確かめようと思いながら果たせずにいます。
どうしてかわからないけれど、
カラスウリを見つけると、やたらにうれしい。

ここ数年に読んだ本の中で、もっとも好きな
「家守綺譚」
ここにもカラスウリが出てきます。
死んだ友達が、掛け軸の向こうから舟でやってきたり、
河童と飼い犬が仲良しになったり
淡々とフシギな世界の広がるこの小説、
あるとき、家の中にカラスウリが
それはそれは沢山の実をならすのです。
こどもの頃、図鑑を見ながら、見たいなと思った植物が
いつのまにか夢の中で
立派に育っているような感じ。

文庫のこの表紙も含めて
あまりに好きすぎて呆然とするくらい好きな本です。

関連記事 in my blog: I'd rather be a


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2010.10.29  宇宙のみなしご 


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宇宙のみなしご (角川文庫)
(2010/06/25)
森 絵都

主人公の飯島陽子は中学2年生、
ひとつ違いの弟リンと小学生の頃から
暇な(さびしい?)時間をやり過ごすため、
自己流の遊びを編み出しては、夢中になっています。
最近二人がはじめた遊びは「屋根のぼり」
夜中にこっそり、よそのうちの屋根に夜中に上る・・・
「宇宙の暗闇に飲み込まれないように・・・
頭とからだの使い方しだいでこの世界は
どんな明るいものにも、さみしいものにもなる・・」

そうはいっても、明るいだけがほんとうではないし、
キモチをまぎらわせられたからといって
さびしくないということとは違う・・
と、大人の読者であるわたしは思ったりもします。
主人公の飯島陽子はこれからも生きていく途中
いろいろ壁にぶつかるに違いありません。
と・・・もっともらしく大人に言われるまでもなく
「いちばんしんどい時はだれでもひとりだと知っていた」
屋根の上で陽子はそう思いながら仲間と手をつなぎます。
宇宙の暗闇の中で、あたって砕けて
とてつもなく暗く、さびしいとしても、それは自分だけではない。
そのあたたかさとぬくもりが
「宇宙のみなしご」たちのパワーなんだな思うのでした。

「つきのふね」に似た雰囲気ですが、状況はもう少しマイルドで、
その分、「彼ら」の痛みに周囲の大人たちも鈍感です。
自暴自棄と紙一重のところで、「可能性」にかけようと思う
チャレンジ精神がふつふつとわきあがってくる
森絵都の小説にはそういう瞬間がたびたび出てくるような気がしますが
「宇宙のみなしご」の主人公が
「遊び」と自嘲的に言わない「夢中」をみつけられるといいな
と、つい老婆心が先走って行ったりするのでした。

関連記事 in my blog: つきのふね


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2010.07.29  あんじゅう 


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あんじゅう―三島屋変調百物語事続
(中央公論新社 2010/07)
宮部 みゆき 作 南 伸坊 挿絵

こころに深い傷を持ったおちかという娘が
三島屋の座敷で百物語の聞き集めをする
「おそろし」の続編です。
「おそろし」のイメージがまだ残っていたので
たくさんのユーモラスな挿絵に
若干、戸惑いましたが、
収められている四つの物語のうち
三番目の「あんじゅう」を読みはじめたあたりから
なるほどこの挿絵がいいな、と思えてきました。

暗獣。
漢字にすると実におそろしげですが、
表紙の向こうからちょっとこちらを覗いている
かわいげのある妖怪です。
安住という言葉も思い出されます。
「おそろし」でも空家の物語がありましたが、
「あんじゅう」はまた違った空家の怪異です。

四つの物語すべてに、
「しあわせな暮らし」の嘘と真
あるいは裏と表の
はざまに立たされる人間の切なさがあります。
その切なさを知ったうえで
なおも「しあわせ」でありたい
強くありたいと願う、さまざまな人が登場します。
本来なら誰も住んでない空家から夜な夜な
調子はずれの手毬歌など聞こえてこようものなら
震え上がるところなのに
なぜかそれがいとしく思える

どこかほっとする、でもやっぱり怖くもある
おちかの「聞き集め」はまだまだ続きがありそうです。

関連記事 in my blog: 震える岩


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