空飛ぶ色いろnatsuno07

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author: natsuno07 ♀
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2014.06.16  星の林に月の船  


hoshinoha.jpg
星の林に月の船 (岩波少年文庫)
(2005/06/16)
大岡 信編


引き出しの中を片付けていたら、古い新聞の切り抜きが出てきました。
「折々のうた」
2007年まで大岡信が朝日新聞に連載していたコラムです。

見ていたい花火を見上げる君だけを

この俳句は「17音の青春2004」に所収されている
高校生の俳句だそうです。
2004年から、10年の時が過ぎていて、
ニュースは、ほぼインターネットで見るようになった昨今
「新聞の切り抜き」が懐かしい。
大岡信が小中学生向けに詩歌を紹介している
少年文庫があったので挟んでおくことにしました。

天の海に 雲の波立ち 月の船
星の林に 漕ぎ隠る見ゆ
(万葉集 柿本人麻呂)


小学1年生が17歳の高校生になり、
17歳だった高校生が母親になる10年後。
2014年と2004年の間に流れた10年。
月の船がすべっていく天の時間はゆるやかなのか光速なのか?

片付けものをしながらついほかのことに気を取られて
考え事をはじめてしまう自分にも
やれやれ10年の時が流れたんだなぁと思うのでした。

関連記事 in my blog: つきのふね

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2014.06.10  おはよう、つちたち 


「てつぞうはね」のミロコマチコ著「ホロホロチョウのよる」
文庫にしてはちと高いなぁと思いながら
ぱらぱらとめくったら、「鉄三さんありがとう」のタイトルがあって
なになにと立ち読みを始めたら止まらない、
レジに持っていったところ、吉祥寺の「にじ画廊」で
個展がありますよ、と本屋さんが教えてくれました。

ちょうど立ち読み中に
「わたしはアホほど個展をひらく」という文章を
読んだところだったので、「おお」と思ったのでした。
その個展「おはよう、つちたち」を見てきました。
迫力の動物たちが描かれていて、
生き物の強さと意外な面白さにあふれています。
蝶々がしっかりした存在感で飛んでいたり、
真っ黒なワニがいつもの泥臭い雰囲気とは違ったJazz風に見えたり
あの気の強いシャモの後ろ姿がふんわりしていたり。
色のみずみずしさも楽しいです。

なんでも京都の「ガケ書房」という本屋さんに壁画があるそうで、
見てみたいなと思うのでした。

おはようつちたち

関連記事 in my blog: てつぞうはね, せんろはつづくよ、どこにいく

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2014.06.01  ハチドリの標本と黄色のトマト 


hachidori.jpg
(カラーダイアモンドの上をホバリングするハチドリ)

「石の世界と宮澤賢治」の続きです。
「十力の金剛石」からハチドリと宝石も展示されていました。
自然界にふりそそぐ露こそがダイアモンドであったという童話です。

 たそがれぐもの
 さすらいの鳥
 ひかりのおかの
 このさびしさ


別の作品で、やはりハチドリが出てくる「黄色のトマト」という童話があります。
美しい黄色に実ったトマトを「黄金」だと思っていた兄妹が、
それを代金に見世物小屋に入ろうとして拒絶されたというお話。
語り手は博物館の剥製のハチドリ、聞き手は少年時代の「作者」です。

剥製は、場合によっては見世物と紙一重ですが、
このハチドリは標本として「希少価値」を伝えていく使命を帯びているのでしょう。
何に「価値」を見出し、どう「見る」のか。
この短編童話は、世のため人のため自己犠牲を払う「火山局の技師」を描いた
「グスコーブトリの伝記」にもつながっていくものです。
「気のいい火山弾のラスト」で、火山弾が言う
私の行くところは、こゝのやうに明るい楽しいところではありません。
けれども、私共は、みんな、自分でできることをしなければなりません。

その言葉も思い出されたりするのでした。

降矢ななの描く「黄色のトマト」は、
わたしのイメージしていた世界とは違ってぐっと外国風の世界でした。
サーカス団が行列で通過していくシーンが特に迫力があります。
いかにも、子供たちが一瞬にして心奪われ
追いかけていってしまうだろうという、魔力があります。

kiirotoma.jpg
黄いろのトマト
(ミキハウス 2013/10)
宮沢 賢治 作  降矢 なな 絵

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