空飛ぶ色いろnatsuno07

ようこそ! 
本に関すること、日々のこと、いろいろです。
ゆっくり遊んで行ってください。
文中敬称略とさせていただきます。
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author: natsuno07 ♀
絵を見ることが好き。 読書が好き。文鳥が好き。
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2010.07.30  オルセー美術館展2010 


オルセー美術館展は、はっと気付けば、8月16日まで。
いつでもいけるつもりになっていたけれど、
行けるときにいかないと!
と国立新美術館へ向かいました。
夜8時までやっているのは金曜日だけかと思ってましたが、
ラストスパートに入って
土曜日も8時まで延長しているのだそうです。
終了がせまると混むとわかっていたのに、バカバカと思いながら
中に入ると、人も多いが作品もすごいのがいっぱい。

印象派の絵、シスレーの絵と進んできたところで
セザンヌの静物画に、それから
ちょっと広々しているけれど、人だらけの部屋で
ゴッホの「星降る夜」という絵に心打ち抜かれました。
これは人が多いぐらいで、あきらめて見流していいわけない。
時間の許す限りじっくり見ようと、
振り出しに戻って音声ガイドを借りました。
印象派以降、さまざまな「派」が生まれた経緯や絵の見方などを
短くわかりやすく教えてくれるので、とても助かりました。
そうやって戻ってきて、また見る
ゴッホの「星降る夜」
「アニエールのレストラン・ド・ラシーエ」
「銅の花器のフリティラリア」
ほんとうに色がきれい。
こればっかりは印刷ではどうにもならないきれいさでした。

音声ガイドにそって全部をじっくり見て1時間、それから自分の好きな絵を
ゆっくり見直して30分くらい、だいたい1時間半くらいはかける
時間計画がいいのではないでしょうか。

美術館の夜の館内も不思議空間で素敵です。

shinbijutukan.jpg


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2010.07.29  あんじゅう 


anju.jpg
あんじゅう―三島屋変調百物語事続
(中央公論新社 2010/07)
宮部 みゆき 作 南 伸坊 挿絵

こころに深い傷を持ったおちかという娘が
三島屋の座敷で百物語の聞き集めをする
「おそろし」の続編です。
「おそろし」のイメージがまだ残っていたので
たくさんのユーモラスな挿絵に
若干、戸惑いましたが、
収められている四つの物語のうち
三番目の「あんじゅう」を読みはじめたあたりから
なるほどこの挿絵がいいな、と思えてきました。

暗獣。
漢字にすると実におそろしげですが、
表紙の向こうからちょっとこちらを覗いている
かわいげのある妖怪です。
安住という言葉も思い出されます。
「おそろし」でも空家の物語がありましたが、
「あんじゅう」はまた違った空家の怪異です。

四つの物語すべてに、
「しあわせな暮らし」の嘘と真
あるいは裏と表の
はざまに立たされる人間の切なさがあります。
その切なさを知ったうえで
なおも「しあわせ」でありたい
強くありたいと願う、さまざまな人が登場します。
本来なら誰も住んでない空家から夜な夜な
調子はずれの手毬歌など聞こえてこようものなら
震え上がるところなのに
なぜかそれがいとしく思える

どこかほっとする、でもやっぱり怖くもある
おちかの「聞き集め」はまだまだ続きがありそうです。

関連記事 in my blog: 震える岩


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2010.07.28  ないもの、あります 



本屋さんで立ち読みしたら、声立てて笑いそうになったので
慌てて閉じて買ってきました。
「舌鼓」「堪忍袋の緒」「思う壷」「おかんむり」などなど
クラフト・エヴィング商會の「商品」のカタログです。
ちょっと欲しいものから、わりといらないものまで、23個の品々。
商品目録の絵が素敵。
大正時代あたりの薬や化粧品、石鹸手芸用品なんかの
「商標」が思い浮かびます。

おばあちゃんちの物凄く古い 薬箱から
そんなの大丈夫なんだろうかと思える感じで出てきそうです。
食欲不振に「舌鼓」
あっ、ちなみにこのおばあちゃんは
もうこの世にいないわたしのおばあちゃんなので
2010年代のおばあちゃんではありません。
「舌鼓」とくれば、
いよぉ、いよぉ の掛け声とともに
ポン、ポン、ポポンとくる「鼓」を思うのですが
商標の絵はブラスバンドの大太鼓で、いかにも「舶来」。
太鼓の横にいる楽師の姿が律儀そうです。
ここのところ、夏バテ状態で
夜中に起き上がっては大正漢方胃腸薬を朦朧と飲んでますが、
効くかな-。う-ん、とじっくり見ちゃいます。
なんかこう薬飲む前にじっくり注意書を読む感じで。

「一本槍」はもっている気がします。もう12年。
「左うちわ」というのはそもそも人に扇がせるものだろう・・
と疑問を持ったりしながら、あれこれ眺めておりました。
それにしても、なんで表紙はスエード靴のHush Puppiesなんだろう?

ないもの、あります (ちくま文庫)
(2009/02)
クラフト・エヴィング商會

関連記事 in my blog: じつは、わたくしこういうものです

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2010.07.26  ことしもナツイチ 


「本の未来をつくる本/仕事の未来をつくる本」
アイディアはユニークだけれど、
けっこうサビシイ本の再就職先みたいにも思えました。
アートの素材、店内装飾を兼ねた商品、などなど・・。
何の本かわからないまま福袋みたいになっていたり。
今は、人類が成長して、本というメディアと別れる時期が来ている
トイストーリーズ3状態なのかも・・。

でも、中身がわからないならわたしにはこっちの方が。
文庫の夏祭り、今年もやってきましたナツイチキャンペーン。
いい加減大人なんだからと反省しつつ、今年も早速ラインナップをのぞきました。
ヨーヨーつりを楽しむ気分。
去年なかったタイトルが結構あるのがうれしい。
どうせなら、と期間限定はちカバーを選びました。
回想電車は短編集。
こんなにさらりと人生のどんでん返しを
次々に読んでしまっていいのかしら、と思ったりもしますが、
考えてみれば、街では
気付かずに、人生の転機や危機に直面している人と
何の気なしにすれ違ったり、隣あったりしているもの。

もうひとつ、この本を選んだ理由は、
12、3の頃、うっかり回送電車に飛び乗ってしまったことがあったからです。
動きだしてから気づいたのでした。
ありゃぁ?と思って一番前の車両まで走っていったら、
またすぐに走る電車だからそのまま待っててくれる?と言われました。
飛び込んじゃった虫みたいな。
いったいどこへ行く途中だったのだろう。

回想電車 (集英社文庫)
(1999/10/20)
赤川 次郎

natsuichichan.jpg

関連記事in my blog: ナツイチ

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2010.07.25  本の未来をつくる仕事/仕事の未来をつくる本 


本気で電子ブックが普及してくるだろうなぁという昨今
紙製?の本はどうなる?
というようなことにヒントをくれそうだったので
読んでみようと買いに行った本でした。

それなのに、読むのがつい後回し。
というのも、読書の時間はおもに電車の中。
バッグに入れて持ち歩くとなると、どうしても文庫になってしまうのです。
仕事をするようになってからは特に、かさばって、重い単行本は
よっぽど「読みたい」と思わないと手を出しません。

そうやって買った単行本でも
一度読んで二度は読まないと思ったものは
できるだけすぐに手離すことにしています。
本箱の容量が限られているからです。
・・というようなことをくだくだと書いてしまったのは
もし軽量なハードで読める電子ブックが普及してきたら
わたしはそっちの方を選ぶかもしれないなと
しみじみ思ったからでした。
読書は好き、でも本は重くてかさばる。
置き場に困る。

それでもやっぱり買う「紙製の本」は・・??ということを
いろいろ考えさせてくれる面白い本です。

本の未来をつくる仕事/仕事の未来をつくる本
(朝日新聞出版 2009/03/19)
内沼 晋太郎

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2010.07.22  ライ麦畑でつかまえて 


この小説にも
ニューヨークのミュージアムに小学生たちが訪ねるところが出てきます。
季節は冬なので、激暑の今読むと、ちょっと冷却効果があるかもしれません。
なにしろ、冬のニューヨークは氷点下をマークする寒さ、
高校を落第した主人公のホールディンも、
「セントラルパークの池が凍ったら、あひるたちはどこにいくのか」
というようなことをひどく気にしています。
それで実際、タクシーの運転手にその話をすると、
はじめは「からかってるのか?」とすごまれ
二度目は、あひるよりも氷の下の魚だろう・・とキレられてます。

真剣なんだか、可笑しいのだか
ホールディンは思いついたことを
次から次へとしゃべり倒しているけれど
読んでいるほうは、たびたび変な間を感じます。
妹のフィービーに
「ライ麦畑で遊んでいる子供が
崖から落ちそうになったら、つかまえてやる仕事をする」
という場面も、実際に言われたら、
「・・・・・・・」
となると思います。
「それ、笑うところ?」と真剣に聞いてしまいそうです。

ヒッピーだのベトナム戦争だの1970代風に
「若者vs大人」の観点で語られることの多い小説ですが、出版は1951年。
アポロも月に行っていなければ、
かのマリリン・モンローさえ、まだブレイクしていない頃の話。
それならば、と
なるべく「古色」を意識しながら読み返してみました。
ラスト、雨に打たれながらメリーゴーランドを眺めているシーンも
うんと古い雰囲気を頭に思い浮かべました。
とはいえ想像力に限界があって、
つい不忍池だの花やしきだのが浮かんできてしまいます。
レトロな昭和っぽい景色。
そして、どれだけ背景を古くしてみても
やっぱりホールディンはありありと若い人なのです。

ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス)
(1984/05)
J.D.サリンジャー 野崎 孝 訳

関連記事 in my blog: じつは、わたくしこういうものです,  二度とふたたび


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2010.07.21  ミュージアム・トリップ 


musictrip.jpg
ミュージアム・トリップ
(評論社 2008/10)
バーバラ レーマン

レッド・ブックと同じ著者の絵本ですから
ここもニュー・ヨークかなぁと思いながら
ページをめくって行きました。
学校の授業で美術館見学に来たらしい男の子。
ついクラスのみんなとはぐれて
入りこんだ部屋には
いくつもいくつも迷路があるのです。
彼はそれをことごとくクリアしていきます。

最後に、ようやく
みんなのところに戻っていく時には
「誰も知らない」けれど
実は「知っている人もいる」んだなぁとわかる
メダルを首からさげています。
迷路攻略認定メダル。

はぐれて迷路に迷い込んでも、
クリアできればメダルも夢じゃない。
・・というようなことは何も書いてないけれど
人知れず嬉しそうな男の子の顔を見てると
よかったね、とハイタッチ
そしてちょっぴり、なんでやねん、
と笑ってもみたい、ペンギンズな気分になります。
(*ペンギンズは昨日の記事に登場してます*)

関連記事 in my blog: レッド・ブック,  クローディアの秘密


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2010.07.18  風の歌を聴け 


kaze
風の歌を聴け
(講談社 1979/07)
村上 春樹

夏の初めに蝉の声を聞くと必ず
クラブの部室に「風の歌を聴け」の本が、投げ出されていたことを思い出します。
本は先輩たちのうちの誰かのもので、
読みかけだったのか、読み終えて誰かにかすつもりだったのか。
すでに先輩たちは就職活動入り、部室に現れることが少なくなっていて、
その日はついには誰もいなかったのでした。
というような私的な記憶は、どうでもいいことなのですが、
その誰もいない部室で、その夏初めの蝉の声を聞いていたのでした。
学生という殻を抜け出していく先輩たちの、抜け殻を見るようなキモチ。
一年後には自分にもやってくるシーズンを思って茫然としていました。

その「風の歌を聴け」を久しぶりに読み返しました。
読み返したくなったもう一つの理由は、「たのしい川べ」
「風の歌を聴け」には「鼠」というあだ名の友だちが出てきます。
そして「たのしい川べ」の原題は「the Wind in the Willow」
それから川ネズミとモグラが聞いた不思議な音楽。
頭の中のキーワード検索が、やみくもに引っ張りだしてきたのです。

結果・・何の関係もなかったのでしたが、こんな場面があります。
これから何をするつもりか・・という話になったとき
「小説を書こうと思う」と鼠が言います。
「自分自身のために書くか・・それとも蝉のために書くかさ」
鼠は説明します。夏の奈良で古墳を見たこと、それから
「蝉や蛙や蜘蛛や、そして夏草や風のために何かを書けたらどんなに素敵だろうね」

あっ・・蝉とつながった・・
たぶん自分はここのシーンが、最初に読んだ時も好きだったのだろうと思いますが、
部室で蝉の声を聞いたことばかり思い出していたのでした。

「風の歌を聴け」は、読み始めは笑うのに
そのうち、とてつもなくカナシクなります。
そして沈みそうになったところで、ふっと浮輪を見つけたみたいに
古墳ならぬ「デレク・ハートフィールドの墓」を訪ねた
という作者のあとがきに笑ってしまえるのです。
なんだかちょっと大人にあやされているような・・。
「たのしい川べ」を引きづりすぎかな。

関連記事in my blog: たのしい川べ


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2010.07.14  バスにのって 


basuninote.jpg
バスにのって
(偕成社 1992/05)
荒井 良二

用事があって吉祥寺に行ったついでに、
トムズボックスまで足をのばしたら、ラッキーにも
<荒井良二の小さな展覧会を見ることができました。
7月いっぱいやっているそうです。

小さいサイズの絵が壁にいっぱい。
印刷では出せない色を見ることができるのが
原画に遭遇できる喜び。
くりかえし開いて何度でも見られるのが絵本の喜び。

こんなにいっぱい荒井良二の絵本はあるのねと
あれもこれも欲しくなってしまいました。
英語の浦島太郎の本も欲しかった・・。
この「バスにのって」という絵本や
「ボイジャーくん」のイメージからして
とっても大きな絵を頭に思い描いていたので、
「小さな展覧会」の小さな絵たちはとっても驚き。
壁に開いた小さな穴から
大きな世界を見ているみたいでした。

「バスにのって」という絵本は
くりかえし、くりかえし読んでいるうちに
あるときは、あぁあ?と落胆し
あるときは、ま、いいかなと思える
少しずつ少しずつ心が大きくなってくるような絵本で
とてもここちよいのです。


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2010.07.12  THIS BOOK BELONGS TO 


「たのしい川べ」は1908年(明治41年)の出版で、
夏目漱石の「文鳥」が出版された年でもあります。
とつい文鳥好きですが・・ええと「三四郎」が出版された年でもあります。
なるほど、夏目漱石な気分で読むと雰囲気が出ます。
登場する動物たちの着ている服も明治か、大正のイメージ。
太い縦縞の背広、かんかん帽、ステッキ。
ハンチングにニッカボッカ・・などなど。
新しいもの好きで、とりわけ車に目がないカエルの服装は特にすごい。

ところで、わたしの友は、「動物が服を着ている絵」がダメなのだそうです。
怖い・・と言っていたか、気持ち悪いと言っていたか・・。
その友達にこの「たのしい川べ」の絵を見せたら嫌がるなぁ
と思いつつ、実はわたしも最初のうちは、ちょっと気持ち悪かったのでした。
さすがにカエルにびしっと背広を着られると・・・
でも二度目に読み始めると、気にならなくなったどころか
やっぱりこの挿絵じゃないと・・と思ってしまっています。
このカエル、車好きのあまり道を踏み外し?
刑務所入りになったあげく女装して脱走なんてことをしでかす憎めない奴なのです。
「たのしい川べ」は、アンティーク玩具のように、
「よく見るとちょっと怖い」ようなところと、風格とやさしさがあります。

この「服を着た動物」が苦手な友が以前
同じE.H.シェパードの「くまのプーさん」の、英語の絵本をプレゼントしてくれました。
なるほど、「くまのプーさん」に出てくる動物は基本的には服を着ていません。
そして「かえるくんとけらくん」を買ったときにも思ったけれど
こどもの本って自分の名前を書くところがあるのだなぁと
久しぶりに開いて、しみじみ眺めたのでした。

Blong to


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2010.07.11  たのしい川べ 


kawabe.jpg
たのしい川べ (岩波少年文庫)
(2002/07)
ケネス・グレーアム 著 石井 桃子 訳
E.H. シェパード 絵

挿絵は、くまのプーさんや、銀のシギと同じE.H.シェパード。
「たのしい川べ」という、いかにも楽しそうなタイトル・・・
ずっと気になっていた本を、最近ようやく読み終えました。

この「たのしい川べ」にもモグラが登場します。
春に浮かれて外に出てきたモグラは
友だちになった川ネズミと川遊びに出かけます。
いくらなんでもそれは無理が・・・
と思ってしまったわたし。
これも「モグラの生活」を読んでみたくなった一因でした。
ほんとのモグラがどんなかちょっぴりわかった今は
こんなモグラも居てほしいと思います。
なにしろ、E.H.シェパードの描く春の日のもぐらの
うれしそうなことといったら・・・。

愛すべき動物たちの物語の中で、
本にする際、加筆されたという
7章の「あかつきのパン笛」が独特の雰囲気を持っています。
行方不明になったカワウソの子供を
夜の間中探していたモグラと川ネズミは
明けがた近く、牧神のそばですやすや眠っている子供を見つけます。
その時に彼らは、えもいわれぬ美しい音楽を耳にします。
いったいどんな音楽なのだろう?
考えているうちにふと、
「遊びせんとや生まれけん」で始まる梁塵秘抄の歌を思い出しました。
「人の音せぬ あかつきに ほのかに夢に見えたもう」

大人になってようやくたどり着いた「たのしい川べ」で
くりかえし耳をすましてみたくなります。

関連記事 in my blog: 銀のシギ

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2010.07.08  モグラの生活 


宮澤賢治の「貝の火」でうさぎの子ホモイに
ひどい目にあうモグラ。
実際に見たことはないし、どんなだろう?と思っていたら
この本を見つけました。
畑を荒らして、農家の人を悩ませる動物
実際に目の前に飛び出してきたらぎょっとしそうですが、
「かえるくんとけらくん」のけらくん同様
特殊な能力を持った生き物だということが
たくさんの写真でわかりやすく説明されています。
モグラの巣のあるところに生える謎のキノコの話や
内視鏡を使って映し出したモグラの赤ちゃんの写真がすごい。
「ダーウィンが来た」の「モグラびっくり地下生活」は
著者の取材によるものだそうです。見たかった・・。
考えてみれば、知っているつもりで
ほんとうはよく知らない動物ばかりだなぁと思うのでした。

モグラの生活 (たくさんのふしぎ傑作集)
(福音館書店 2010/01/30)
飯島 正広

関連記事 in my blog; 貝の火, かえるくんとけらくん


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2010.07.05  エズミに捧ぐ 



「ユーモアのセンスがないから人生に太刀打ちできない
って父が言うんです」と少女が言うと、
「本当の苦境に立ちいたったとき、ユーモアの感覚では
役にたたないと思う」と「わたし」が答える。
1953年に出版された短編集
「ナイン・ストーリーズ」の中の一編、
「エズミに捧ぐー愛と汚辱のうちに」の中にあるシーンです。
サリンジャー自身はどう思っていたのだろう?

「戦う操縦士」と同時期、
1944-45年のヨーロッパがこの短編の舞台ですが、
サリンジャー自身も、兵士としてノルマンディに赴いている経歴があります。
「星の王子さま」がアメリカで出版された1943年当時、
アメリカ兵の間で愛読されていたそうなので、
やはり、サリンジャーも「星の王子さま」を読んでいただろうか
そんなことも考えたりします。

ずっと沈黙の中にあった作家が
今年の1月末になくなり、ついに本当の沈黙の世界に行ってしまいました。
「じつは、わたくしこういうものです」の中の
「沈黙先生」を読んでいて、そのことを思い出しました。
沈黙先生はこんなことを言っていました。
「ときどき・・・わたしが授業をしているのではなく
沈黙が授業をしているのだと思いますね・・」

ノルマンディ作戦の直前
あるアメリカ兵(作家=わたし)はイギリスの町で
ほんのささやかな会話を交わした少女から
「汚辱( squalor)の話を書いてほしい」と頼まれます。
squalorを英和辞書で調べると「不潔さ、むさ苦しさ」とあります。
英英だとdirty and unpleasant condition。
彼は戸惑いながらも約束します。
その後、兵士はいくつかの戦闘に加わり
神経を病み、ずたずたになります。
そんなsqualorのただなかにあった「ある日」の物語が
かつての少女エズミに捧げられています。
これは「汚辱の話である」とわざわざことわられているのに
「洗われる」キモチになる話です。
「本当の苦境に立ちいたった人のユーモアについて」
沈黙先生の長い沈黙の授業はまだ続いているような気がします。

ナイン・ストーリーズ (新潮文庫)
(1986/01)
J.D. サリンジャー 野崎 孝訳

関連記事 in my blog: 探しに行く つながっていく, 戦う操縦士

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2010.07.04  じつは、わたくしこういうものです 


ねにもつタイプの表紙絵と挿絵で気になっていた、
クラフト・エヴィング商會の本をついに手にいれました。
月刊太陽に連載されたインタビュー記事を本にしたもの。
18人のプロフェッショナル。
ただし、彼らの職業はすべて「架空」のものです。

ついこの間「こどものためのお酒入門」で
現実に働いている人へのインタビュー記事に感動していたこともあって、
「何、このオフザケ!」と、数ページ読んだ時点で軽く腹を立てました。
ところどころに散りばめられる(笑)なんてのも
あまり好きになれない。
こんな高い本を買ったのは不覚であった・・。
だが、待てよ。その時、「水曜どうでしょう」の大泉洋の「ホラ話」を思い出したのです。
大物作家、大物俳優、大物探検家として、延々でたらめを語る大泉洋に
鈴井貴之が笑いをかみ殺しながら
「それで、どうされたんですか?」なんて聞いているシーン。
そうか、大泉洋風に変換して読もう。
と、読みなおしはじめたら・・なんだか面白い。
オムニバスの芝居のようです。

月光密売人、沈黙先生、選択士、
地歴測量士、バリトン・カフェ、ひらめきランプ交換人、コルク・レスキュー隊。
中でも地歴測量士は資格が取りたいと真剣に思いました。
カフェめぐりと芝居をこよなく愛する友にお勧めしたい一冊。
バリトン・カフェに行って「バリトン化されたコーヒー」
の味わいなど、確かめてきて欲しいです。

じつは、わたくしこういうものです じつは、わたくしこういうものです
(平凡社 2002/02)
クラフト・エヴィング商會


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2010.07.03  かえるくんとけらくん 


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かえるくんとけらくん
(福音館書店 2010/07)
得田之久 作 やました こうへい 絵

かえるくんはともかく、けらくんって??
いまさら聞けない大人が
かわいらしい絵に惹かれ、読んでみたら
とてもハッピーなキモチになれるお話でした。

お互いの鳴き声のハーモニーがきっかけで
仲良しになったかえるくんとけらくん。
でも、仲良しゆえに喧嘩してしまいます。
お互い仲直りのきっかけがつかめないまま
悶々としていると・・・
グギョ!
今までけらくんが一度も聞いたこともない
かえるくんの変な鳴き声!
絶体絶命のピンチ。
助けに走る、泳ぐ、飛ぶけらくん。
けらくんの持つ優れた力も、苦手なことも
すべて出し切って全力でかえるくんを助け出します。

「きりのなかのはりねずみ」の終わりでも、
はりねずみは、「こぐまくんと一緒はいいな」といいますが、
かえるくんも最後に
「けらくんがすぐそばにいてくれるだけでうれしいな」
と思っています。
そのすぐそばが、どこかっていうと・・。
ぜひ、絵本でお確かめを・・。
先月号の「こどものとも」なので、書店によっては棚にあると思うのです。

関連記事 in my blog: きりのなかのはりねずみ

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2010.07.01  貝の火 


おぼれかけたヒバリの子を助けた、子うさぎのホモイに
鳥の王は「貝の火」という宝玉を贈ります。
トチの実くらいと書いてあるので、直径4センチくらいの大きさ。
行いに気をつけないと美しさを維持できない宝石。
・・でも、そうとばかりもいえないようです。
ホモイがモグラを酷い目にあわせた時や、
きつねが盗んできたパンを食べた時は
何事もなかったように、いつもの火を輝かせています。
ところが、鳥の仲間が酷い目にあったとたん
「貝の火」は、内側の輝きを失い、砕け散った破片でホモイの視力を奪います。

とりたてて好きな話ではありませんでしたが、
草原の中に小さな「うさぎの子」がいる、
ユノセイイチの絵を見ながら読んでいると、
草や木のにおいがしてくるようです。
命の危うさとかけがえのなさが感じられます。
ダメになった「貝の火」を取り出すシーンでは
たくさんの鳥たちが実は
「うさぎの子」の心を試していたような気さえしてきます。
「こどもはかわいい」なんて言葉があたらない、「鳥の雛」
ホモイも助けたヒバリの子の不気味さに悲鳴をあげて逃げ出しています。
わたしは鳥好きですが、鳥嫌いの人は特に雛が気持ち悪いといいます。

それはともかく・・・。
最後にたくさんの鳥たちが飛び去っていく絵の真ん中に
あかりのともったホモイの家があります。
ホモイはきっと立ち直るだろう、
そんなあたたかみを感じさせる光が漏れているのが救いです。
もう絶版になっていて、
ユノセイイチの挿絵がある本を図書館で探している時にみつけました。

貝の火 童心社 1991
宮澤 賢治 作 ユノ セイイチ 絵
貝の火
(マウスをのせると、ここでも、うさぎときつねの確執が・・。)

関連記事 in my blog: ふしぎなふしぎなバオバブの木, きつねとうさぎ


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